相続した不動産の譲渡税に対する特例措置とは

相続した不動産を売却して利益が出た場合は、所得税と住民税を譲渡税として納める必要があります。ですが、土地や建物を3年10ヶ月以内に売却すると譲渡税が軽減される特例措置を受けることが可能です。相続で取得した土地や建物を譲渡した際に譲渡資産の取得費に一定の金額を加算できるということになっています。これは、譲渡税をさらに納税することになると、2重課税になり税負担が重くなるためにこのために設けられた軽減措置です。
不動産を売却したときは課税対象となる譲渡所得を求め、これに所得税と住民税の税率をかけて計算をします。
相続した不動産を売却したときの課税譲渡所得は以下で求めます。
課税譲渡所得=売却した金額-(取得費+譲渡費用)という計算方法です。
これに特例措置が適用された場合は、
課税譲渡所得=売却した金額-(取得費+譲渡費用+相続税の取得費加算額)となります。
なお、譲渡益に課税される金額は以下のように計算します。
所有期間が5年未満の場合は所得税として課税対象譲渡所得に税率30.63%をかけた金額と、住民税として課税譲対象渡所得に税率9%をかけた金額の納税が必要です。
所有期間が5年以上の場合は、課税対象譲渡所得に所得税率15.315%と住民税率5%をかけた金額が課税されます。
所有期間が10年を超えて課税譲渡所得金額が6000万円までの部分は、所得税率10.21%と住民税率4%を課税譲渡所得にそれぞれかけた額を納税します。
課税譲渡所得金額が6000万円を超える部分は、課税上と所得金額に所得税率15.315%と住民税率5%をかけた金額が課税額です。
このように譲渡益から加算額を減算できるので、課税対象である譲与所得を小さくすることができます。ですので、当然納税する譲渡税も少なくなるというわけです。

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ちなみに、取得費とは不動産の購入、建物の建築、土地の改良代金などと購入手数料のことです。建物の購入代金と建築費は、この合計金額から減価償却費を引いて計算します。また、取得費が不明の場合は売却金額の5%を取得費として計上が可能です。譲渡費用とは不動産を売却する際にかかった費用のことで、仲介手数料、売却の際の広告費などがそうです。この取得費と譲渡費用は、元の所有者が土地や家の取得に要した費用を計上できます。
加算額は平成27年1月1日以降に相続した場合、以下の計算方法になります。
相続税額×譲渡した土地等にかかる相続税評価額+相続税額にかかる課税価格で求めた金額が加算額です。
ですが、譲渡税を納税する必要があるのは、不動産を売却したときに利益が出ている場合に限られます。損失が出ている場合は納税の義務はありません。

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